同時オープンしたまんまる薬局LSB吉祥寺の薬局長にどのような薬局にするのか聞いてみました!

2022年9月1日にまんまる薬局RWG青砥と同時にオープンした、まんまる薬局LSB吉祥寺の薬局長である竹内さんにインタビューさせていただきました!

まんまる薬局の立ち上げメンバーでもある竹内さんならではの想いやエピソードについて聞かせていただきました。

“ゼロからの立ち上げ”と”店舗拡大の立ち上げ”の違いは何ですか?

一番は自信の度合いです。

まんまる薬局上板橋店をゼロからの立ち上げをしていた時は、自分たちが提供しているサービスを信じているレベルでした。実績が無かったので、明確に自信と言えるものは無かったと思います。

そこから、作り上げていく中で、患者さんはもちろんケアマネージャーさんや看護師さんと話をする度に自分たちのサービスは自分たちが思っているよりも高く評価してくれているのだと知り、自信が持てるようになりました。

それと比べて、LSB吉祥寺のオープンは自分たちのサービスに明確に自信を持っているとこからスタートしているのが一番大きい違いですね。

まんまる薬局のサービスの強みって何ですか?

相手のニーズにあわせてサービスが提供できることです。

ケアマネージャーさんや看護師さんから、薬局は薬のお届けしかやっていないと思われがちです。だからこそ、僕たちは、まず顔を合わせる関係性を大事にしています。

ケアマネージャーさん達がいる居宅介護支援事業所に直接お伺いし、患者さんのために「僕たちは何が出来るのか?」、そして患者さんが実際に困っている話まで聞きます。お困りの内容が僕たちで解決できそうであれば、どんなことでもサポートします。

ここは他の在宅薬局さんと明確に違うところで、僕たちが掲げているミッションでもある「人から人へ心を届ける」ために必要なことだとも思っています。

「患者さん」が常に主語で考えられている様子が想像できます…!

開局してから2ヶ月が経ちますが、一番大変だったことは何でしたか?

まんまる薬局を知ってもらうことですね。

今の上板橋は、地域に「まんまる薬局」の認知が広がってきて、ケアマネージャーさんやドクターさんから話しかけてきてくれたりということがありますが、ここの吉祥寺では全くありません。

元々、在宅医療における薬剤師は受け身の姿勢でいることが当たり前で発信していなかったので、仕方がないなと思っています。発信すれば発信した分だけ責任が伴いますし…。

でも、まんまる薬局を知ってもらうには、どんどん発信していかないといけないと思います。例えば、地域のイベントに参加したり、サービス担当者会議や退院時カンファレンスに参加し、声を挙げることです。

まんまるでは、議論で「そうですね〜」ではダメです。退院時カンファレンスであったら、患者さんが自宅に戻った時の想像をすると「○○の方がいいんじゃないんですか?」までしっかり考え、提案します。

それが出来ないと居ても意味がないと思われてしまいますし、仲間に入れてもらえなくても仕方がないと思います。また、この活動を続けていくことが薬剤師の地位向上につながるとも思っています。

これまでの在宅の経験で今に生きているエピーソードはありますか?

患者さんへの向き合い方について、前職で一生胸に刻まれるようなことがありました。

先輩が熱を出してしまった時に、初めて個人のお宅に新卒の僕が一人で訪問し、服薬指導することになりました。ちなみに処方されていた薬は、口内炎の治療薬であるケナログという口腔用軟膏剤でした。

実際にお宅に着き、インターホンを押しました。そしたら患者さんと思われる方が迎えてくれて、家の中まで上がらせてもらいました。リビングまで入ると、患者さんがベッドで寝ていることを知りました。この時、迎えてくれた方が患者さんでないことを知りました。(当時の自分は全く情報を収集できておらず、今では想像できません…)

ベッドの下には敷布団があり、おそらく患者さんの娘さんが心配で側で睡眠をとられていたのだと思います。ですが、当時の僕は「ケナログを問題なく服薬指導すること」で頭がいっぱいで、ご家族の心情まで頭が回りませんでした。

それから2日後に訪問させていただいた時には、その患者さんは亡くなられていました。

直後に「おととい、何やってたんだろ。おれ」と自分に問いました。

「患者さんからしたら僕が最後の医療従事者だったんだよな。本当にあの時の俺の態度は良かったのかな?もっと口内炎の話であったり、娘さんの心のケアとか出来たんじゃないかな?薬剤師としてはこれで悪くなかったかもしれないし、過失もなかったと思う。でも、人としてどうだったんだろう…。

未だに思い返す度に後悔しかありませんが、今の僕を作ってくれている大事な出会いでした。

まんまる薬局LSB吉祥寺をどういう薬局にしたいですか?

1店舗という単位でトータルで見ても、地域を良くしている薬局で在りたいです。

そのためにも、吉祥寺店で一緒に働くメンバーには自信を持っていただきたいです。さまざまな医療従事者と対等な立ち場になるには、どうすればいいのかなどを伝えていきたいと思ってます。

上板橋の時にも伝えることはしていましたが、人をマネジメントするという視点で能動的なアプローチをする訳ではなく、1プレイヤーとしてでした。話す機会がない人もいたので、吉祥寺でこれから一緒に働くまんまるのメンバーにはしつこく伝えていきたいと思います。

竹内さんの考えるマネジメントとは、どのようなものなのでしょうか?

ベースに加えてその人の個性や特徴が+αされて、でも結果は相加ではなく、相乗になっているみたいなイメージです。

1+1=4みたいなイメージですか?

そんな感じですね。だからこそ、まずはベース作りに力を入れています。

  • 最初は挨拶をしましょう
  • 靴をしっかり揃えましょう
  • お薬手帳は手を添えて受け取りましょう

このようなマニュアルを作っていくことで、業務を標準化していっています。

マニュアルには限界があると思うのですが、どうですか?

はい。仰るとおりで、そもそも僕たちのサービスの強みは、先程お話させていただいた「相手のニーズにあわせてサービスを提供できること」なので、限界はあると思っています。

マニュアルですべてのサービスのクオリティを担保するというよりは、マニュアルによって担保できるサービスクオリティに加えて、個々が意識して患者さんのQOLが改善した事例を症例発表会で共有によって、オーダーメイドな在宅医療が実現できると思っています。

最後に患者さんやまんまるメンバーに伝えたいことはありますか?

「物事を決めるのは自分」ということです。

最終的に考えて決めて、行動するのは自分です。サポートは惜しまず、全力でしますが、考えて行動するのは自分であることを意識してもらいたいです。

とある患者さんが花見に行きたいと思っていたけど、「どうせ無理だから…」と花見に行きたいということを言葉にすることすらしてくれませんでした。

でも、もし言葉にしてもらえれば、患者さんに代わって僕らが担当の医師や看護師に確認したりができます。結果はどうであれ、このプロセスが非常に価値があって大事なことだと思います。

ストーリーの最後をどうするのか決めるのは自分です。自分がしたいことを考えて、それに対して行動していくということをまんまるのメンバー・患者さん問わず、やり続けて欲しいです。