オンライン会社説明会(ZOOM開催、入退室自由)

「ありがとう」と涙する患者さんから学んだ、”心を届ける”


約1年半前、薬学部5年生としてまんまる薬局でインターンシップを経験し、現在は新卒薬剤師としてまんまる薬局で働き始めて3ヶ月が経過した諸見里さん。インターンシップ時に抱いた印象と現実のギャップ、そして薬剤師として大切にしたいことについて、率直な想いを語ってもらいました。


新卒3ヶ月目の率直な気持ち

――新卒薬剤師として働き始めて3ヶ月が経ちました。今の率直な気持ちはいかがですか?

正直に言うと、不安はあります。でも、それは「できない不安」というより、「もっと成長したい」という前向きな不安です。

調剤室での作業を見ていると、先輩方の手際の良さに圧倒されることがあります。同期と比べても、自分の習得スピードが遅いのではないかと感じることもあって。でも最近は、比較する物差しを変えることも大事だなと思います。

調剤室での技術という一つの物差しで見ると確かに不足を感じるかもしれないけれど、朝会での発言や場の雰囲気作りという別の物差しで見ると、もっと大きな貢献ができているのかもしれない。そう考えれるようにもなりました。


インターンシップ時の印象との比較

――インターンシップ時にまんまる薬局に対して感じた「和やかな感じ」「熱い気持ちを語れる環境」は、実際に働いてみてどうでしたか?

期待通りでした。むしろ、働く立場になってより深く感じています。

学生として見ていた時は「こんな職場があるんだ」という驚きでしたが、実際に働いてみると、この環境がいかに貴重で意図的に作られているものかがわかります。松岡さんが毎週話してくださる内容も、今は日々の業務と結びつけて考えられるようになりました。


在宅医療での患者さんとの関わり

――現在、在宅医療にはどの程度関わっていますか?お父様との体験が、実際の患者さんとの関わりにどう活かされていますか?

先日、アリサさんと一緒に訪問した際に、印象深い体験をしました。

その患者さんは、最初は私たちの訪問を警戒されていたんです。早く迎えに来てくれないかなとも仰っていました。でも、お薬の説明をしながら、その方の生活リズムや不安に寄り添うように話を聞いていくうちに、徐々に心を開いてくださいました。

最後に患者さんの手を握ってお話したら、「ありがとう」と言って涙を流してくださり、父との体験が自然と重なりました。技術的な服薬指導だけでなく、その人の心に寄り添うことの大切さを、改めて実感しました。


薬剤師とボランチの連携

――インターンシップで印象的だった「薬剤師とボランチの二人一組」での訪問を、今度は薬剤師側として経験してみてどうですか?

学生の時は「すごいな」と見ているだけでしたが、実際に薬剤師として参加してみると、その連携の深さに驚きました。

ボランチの方は患者さんの生活全般を見ていて、私は薬剤師として専門的な部分を担当する。でも、お互いの領域が重なる部分があって、そこでの連携が患者さんにとって本当に価値のあるものになっているんです。

一人では見えない部分が、二人だからこそ見えてくる。視点が増えることの価値を実感しました。


「お前はお前のままでいい」という言葉の意味

――お父さんから受け取った「お前はお前のままでいい」という言葉が、薬剤師として働く中でどのような意味を持っていますか?

この言葉は、今でも私の行動指針になっています。

薬剤師として「こうあるべき」という型にはまろうとすることもありますが、そんな時にこの言葉を思い出します。調剤の技術は確実に身につけなければならないけれど、患者さんとの接し方や、同僚との関わり方は、自分らしさを大切にしていいんだと。

先日の在宅訪問でも、マニュアル通りの説明だけでなく、自分なりの言葉で患者さんに寄り添えたのは、この言葉があったからかもしれません。


これから大切にしていきたいこと

――これから薬剤師として、またまんまる薬局のメンバーとして、どんなことを大切にしていきたいですか?

一番大切にしたいのは、「相手の幸せを素直に願える存在になること」です。

患者さんの幸せ、同僚の幸せ、そして自分自身の幸せ。これらは別々のものではなく、つながっているものだと思うんです。

自分が本当に幸せで豊かな状態にいれば、自然と周りの人の幸せも願えるようになる。だからこそ、まず自分自身が成長し、学び続け、日々の小さな幸せを大切にしていきたいです。


後輩や薬局選びをする学生へのメッセージ

――当時の自分や、これから薬局を選ぶ後輩たちに伝えたいことはありますか?

まんまる薬局を選んだのは、「一緒に働く人や環境にこだわりたい」と思ったからでした。この判断は正しかったと確信しています。

技術は努力で身につけることができますが、職場の雰囲気や価値観は簡単には変えられません。だからこそ、自分らしくいられる環境を選ぶことの大切さを、後輩たちにも伝えたいです。

そして、不安や迷いを感じることは決して悪いことではありません。それは成長への第一歩だと思います。完璧でない自分を受け入れながら、一歩ずつ前に進んでいけばいいんです。


おわりに

インタビューを通じて、もろみーの薬剤師としての真摯な姿勢と、人として成長し続けようとする意欲が伝わってきました。インタビュー中に患者さんのお話しをしてくださっているときに、涙ぐまれるぐらい熱もありました。

技術的な習得への不安を抱きながらも、患者さんに寄り添う心を大切にし、同僚との連携を深めながら、自分らしい薬剤師になろうとするその姿勢は、多くの人にとって参考になるのではないでしょうか。

新卒薬剤師としてのスタートはまだ始まったばかり。これからの成長が楽しみです。